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Vol.148『銀行は、本当に雨が降っても傘を貸さないのか?』

Vol.148『銀行は、本当に雨が降っても傘を貸さないのか?』

おはようございます。

株式会社skyマネジメントコンサルティング

横須賀巧哉です。

わたしは、財務オタクでその支援も得意ですし、大好きです。
財務オタクにもいろんな人がいますよね笑

先週、借入交渉のために信用保証協会へ行ってまいりました。

原則、保証協会は債務者の人(社長)しか面談できないため、

今回も私一人ではありません。

同行させてもらった経営者の方とは10時に協会で待ち合わせ。

わたしが最も大好きで尊敬する経営者の一人です。

(ここから回想)

○横須賀:
「社長、おはようございます」

●S社長(敬意をこめてスーパーのS):
「おはようございます。え~と、、、」

○横須賀:
「営業部は4階です」

●S社長:
「4階か、じゃあ、行きましょう。営業部は4階なんだね」

○横須賀:
「事前にHさんとお会いしているので知ってました」

●S社長:
「資料は先に渡してくれたよね?」

○横須賀:
「はい」

●S社長:
「そうだ!横須賀さんにお願いがあるんだけど」

○横須賀:
「なんですか?」

●S社長:
「帰りは駅まで送って行ってくれない?」

○横須賀:
「え?どうやって来たんですか?
 さっき駐車場に車が入るのを見てたんですけど」

●S社長:
「歩いてきました」

○横須賀:
「え?・・・・・・・は?」

●S社長:
「・・・」

○横須賀:
「どこから?」

●S社長:
「ウソウソ。東京に行くから社員に送ってきてもらったんだ。
 彼らには先に行っててもらうので自分だけ電車」

○横須賀:
「そうだったんですね。やっぱり車はとおったんだ。
 もちろんいいですよ」

●S社長:
「すんません、ありがとうございます。新前橋までお願いします」

○横須賀:
「というか、わたしも午後は東京なんで高崎でもいいですか?」

●S社長:
「え?そうなの?全然構いませんよ、高崎でもどこでも」

○横須賀:
「じゃあ一緒に東京まで行きますか」

●S社長:
「そうですね、すみませんがよろしくお願いします」

(回想ここまで)

てな感じで、図らずとも予定を大幅に超過して

朝10時から午後1時の3時間強ほど

大変光栄なお伴をさせていただきました。

超ラッキーです。

移動中も話を聞き、考え方に触れ、車中でお昼も一緒にどうぞ。

唯一残念なのが

S社長よりもわたしの方が午後の予定が早かったため、

急がずに向かえたはずの道中を忙しくさせてしまったこと。

出会って数年が経ちますが、

出会った当時には想像もできませんでしたね。

数年後にこんなステキなサプライズ小旅行ができるとは。

ちょっと感慨深いです。

そうは言っても、信用保証協会との対話です。

会社の状況を考えると真剣に取り組まなければなりません。

(あ、これはあくまで前向きな対話です)

この局面を乗り切り、近い将来には

その会社史上過去最高の安定経営が待っていると信じています。

協会の方もよろしくお願い致します。

さて、メインコンテンツです。

タイトルで内容が想起される方は
再度確認するか、読み流すか、そのまま閉じるか、
ご自身の時間の使い方でお好きなように活用してください。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

『銀行は、本当に雨が降っても傘を貸さないのか?』

いきなり答えちゃいますが、原則、貸しません。

普通に申し込んで、普通に諦めてたら

それで終わり。

一番大事なのは、執拗さ、執念ですよね。

事業を存続させるんだ、という執念。

諦めた時点で、失敗が決まる。

それが失敗かどうかを決めるのは、自分自身の心だ!

という、

漠然とした精神論ではなく、

向こうもビジネスとしてやっていますから

リスク(不確実性)のある所には貸し出しがしにくいです。

(わたしはこの執拗さ、執念は大変に大事だと思っていますが)

ただ、事実が正しく伝わっていない場合も少なくないので

そこは諦めずに、書類とストーリーと、回数で詰めましょう。

事実、S社長はそれで奇跡を起こしています。

担当者も人ですから、響く人はそれで動いてくれます。

呼応する人はいて、その熱が上層部を動かします。

応援したくても本当に無理な時は、

実際、向こうから頭を下げに事業所に訪問したりします。

そんな熱い人たちもいますので、諦めずに参りましょう。

どちらかというとかなりの少数派ですが、

そんなお熱う世界もあるようです。

■ウソがつけなくなる時代が迫っている

今回お会いした保証協会の方もそういう人だと思います。

見た目は静かですし、

ものすごい勉強をされているので言葉もアカデミック。

100%今までの保証協会のイメージそれ。

でも、違った、中身がめちゃめちゃ熱かった。

「保証している金額からしたらウチがメインですから」

他行に対して啖呵切ってますね。

そんなプライドを持ってやっているなんて驚きでした。

(大変失礼なことを言って申し訳ありません)

いや、本当に驚いたというか、感動しました。

保証制度の仕組みと保証協会の立ち位置をご存知の方は

この構造上のストレスを感じ取れるかもしれません。

なぜそこまで熱くなれるのかという。

ちなみに、保証協会が保証を承諾する時って、

基本的には銀行から上がってくる資料が中心となりますよね。

資料の流れは

借りたい人 → 銀行 → 保証協会

当然、依頼の流れも

借りたい人 → 銀行 → 保証協会

保証協会からすると銀行がお客様みたいな感じです。

借りたい人に直接会えないから

銀行にお世話にならないといけない

なんだか下請けみたいです。

商品としてはめちゃくちゃリスク背負っているのに、

自分たちで事実を見に行くことができず

銀行の話を信じるしかないのです。

(だから、融資の際に必要な資料も多くなるのです)

銀行はリスクのある案件はほぼすべて保証協会に回します。

そして、ここで重要なのは

銀行は情報を操作できる立場なわけです。

構造的に権力を強化しやすい立場にあるのです。

(これは、誰が悪いとかではなく構造的な問題です)

(決して銀行を悪く言っているのではありません)

保証協会は大変にもどかしいというか、歯痒い立場ですね。

これが熱い言葉の裏にはあるんじゃないかと思います。

なぜなら、

これからは保証協会が徐々に借りたい人に直接会いに行きます。

去年から事業者を直接サポートするために部署もできました。

つまり、真の顧客に会いに行くのです。

織姫と彦星がごとく待ちわびた待望の瞬間。

とうとう我が子が利用されている姿を見ることができるのです。

どうですか?

ものづくりの方だったらどうでしょう?

自分たちがお客様のことを考えて考えて

研究して開発して「よっしゃ!」と思った商品が市場に出て

実際にそれを手に取った人がいて、

それを使ってくれている現場を見られたら。

それで「ありがとう」とか言われたら。

作っている人はきっとうれしいですよね。

うれしくないはずがない。

エンドユーザーのために色々考えてやってるんだけど、

現場を見るのも、そもそも声を聞くことすらできず、

それらを判断するのは中に入っている中間業者。

保証協会の人たちはすべてではないけど、

今そんな新世界にワクワクしてる感じがするんです。

(そうであってほしいと、わたしの願望も入っています)

今までは、

スケープゴートにされていたこともあったはず。

銀行が体よく融資をお断りするために

「保証協会がNG出しました」

こんなこともあったと思います。

実際はチャレンジしてないにも関わらずね。

この前あった事例だと、

本当は保証協会のある商品の枠がもっとあったのに

銀行の都合でその枠が6分の1になったとか。

保証協会に聞いたら「聞いてませんけど?」みたいな。

(本当はミスコミュニケーションがあったかもしれません)

もう、誤魔化せない。

環境に依存したモデルに巻き込まれると均整が保たれず

どこかに歪が出てきますね。

事業者にとってベストな選択ができる世の中になることを

切に願っています。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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